木材の音の違いについて その3「とても重要な注意事項」

イヤホン筐体の木材について解説していくときに気を付けなければならない注意点(前提)が大きく2つあります。

《木材の個体差》

木材には色んな種類のものがありますが天然のものであり、たとえ同じ種類の木材であっても育った場所も木の大きさも伐採してからの期間も違って、厳密には同じものは2つとして存在しません。

なので同じ種類の木材であっても、その比重や硬さや油分などに違いがあり音も変わってきます。

この不安定な要素は木材という筐体を採用するうえで、デメリットでもありますが、このことを理解したうえで選んでいくとこの未確定要素は完成した音を聴く楽しみにもなり得ます。

《木材の使われ方》

木材を使ったイヤホンにもどのように使われているかはそれぞれです。見た目を狙って使うものもあればその比重や硬さを利用した音である場合もあります。
また同じように木材を使った楽器やスピーカーやヘッドホンでも「使われ方」が違います。

決して
「このスピーカーは○○という木材を使っているからイヤホンもこういう音に違いない」
「この楽器は○○という木材を使っているからイヤホンもこういう音に違いない」
またはこれらの逆で
「このイヤホンは○○という木材を使っているから他のヘッドホンやスピーカーもこういう音に違いない」
と決めつけてしまうことが大きな勘違いを生みます。

634earsではあくまで木材をリア筐体の一部として利用しています。ここでの音の解説はあくまでその利用方法を前提としたものです。

上記2点の注意事項は実際にオーダーや問い合わせでとても間違って認識している方が多いなぁという私が感じたことでもあります。

せっかくの役に立つ情報も間違って認識してしまっては意味がないですからご注意ください。

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