LOAK2-TX04

LOAK2-TX04はLOAK2-TX01,TX02をベースとし、フロント筐体とバックプレート(リア筐体の一部)に真鍮を採用したモデルです。真鍮の特性にあわせて音もチューニングしたモデルです。完成品を何度か販売した際に問い合わせやリクエストが多かったため新しく商品ナインナップに加えることとしました。ご注文や基本情報は以下の製品ページをご覧ください。

筐体)

フロント筐体:真鍮
ボディ筐体:チタニウム(3Dプリント)
リア筐体:真鍮(半艶消し)

筐体は他のLOAK2-TXシリーズと同じチタンの3Dプリントでボディを作り、フロントとリア筐体のバックプレート部をCNC加工の真鍮で制作しています。バックプレート部は半艶消し仕上げです。

音について)

TX04はTX01とTX02がベースとなっていますがそれらより低音が多く重心の低い音です。ドライバ―部のチューニングはほぼTX01と同じですが、真鍮による太い音は結果としてTX02の音の傾向に似ています。TX01ほどソリッドさやシャープさはなくTX02のような太い音とアナログライクな音の傾向です。それでいてTX01やTX02より低音の量が少し多いです。

全体のバランスが低音に傾いているぶん高域はすこし控えめですがエッジがラウンドしたマイルドな音と抑えられた高域のピークにより迫力傾向でありながら聴きやすい音だと思います。

また、TX01、TX02と大きく違う点として音の輪郭やボーカルがそれほど際立たちすぎないことが挙げられます。TX01やTX02は響きは多いものの音の輪郭はある程度ハッキリしていてボーカルは一歩前にでてきますが、TX04は1音1音がハッキリ解像するというより全体でまとまって1つの音をだしているような感じです。

そういう意味ではボーカルメインの曲よりはリズムで聴かせるような音楽のほうが向いているかもしれません。バスドラムやウッドベースなどアタックよりもドスッと重みのある低音が強いので、スピード感のある曲よりもゆったり雰囲気のある曲が相性が良いと思います。

LOAK2-TX01との比較)

TX04よりTX01のほうが音の線が細くタイトです。また空間の広さがあります。TX04のほうが低音がリッチです。TX04と比べるとTX01はよりシャープでキレがあり解像感や開放感がありますが、TX04は音の厚みや温かさがありゆったりした音が得意です。

LOAK2-TX02との比較)

TX04とTX02はとても似ていますが、TX04のほうが低音が少し多く音はマイルドだと思います。TX02のほうが上方向への音の抜けがあり音が明るい。TX04はTX02の音にボリュームをもたせ全体の音のバランスを少し低音に寄せたような感じかなと思います。

注意点)

真鍮を使ったモデルなので取り扱いには少し注意が必要です。ノズル部分は装着時の耳の水分などが付着しやすく、そのままにしておくと錆びやすいです。使用しないときはイヤーチップを外しておく必要があります。

また、他のモデルより低音を強めるためにフロント筐体内の空気圧を逃がす度合いを弱めています。そのため耳に強く押しあてるように装着すると振動板に圧がかかり壊れる可能性があります。装着時は耳に押しつけるのではなくイヤホンを回し入れるように装着するように心がけてください。また、標準で付属しているイヤーチップ以外のモノを使用する場合、付属しているものより密閉度の強いものは故障の原因となりますので控えるようにお願いいたします。


TX04は音にも取り扱いにも一癖あるモデルですが、チタンやステンレスには出せない音というのが真鍮にはあって、その独特の響きや雰囲気のある音は不思議な魅力があります。特に低音のムッチリとした音、温かみのある音色は特長的です。

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