1. ROXA-S100の段階的な受注生産方式の試験導入
ROXA-S100では、これまでの通常販売とは異なる「ご注文分のみ段階的に制作する受注生産方式」を採用しています。
まずは1stロットとして30台を製作し、その後、ご要望や反響に応じて2ndロット、3rdロットへと順次進めていく予定です。場合によっては1stロットや2ndロットで終売する可能性もあります。
2. この方式を選んだ背景
現在、イヤホン製作に必要な金属部品や電子部品を同じ価格・品質で安定して仕入れることが非常に難しくなっています。取引先の変更や価格改定が頻繁にあり、同じ部品を次回も確実に入手できる保証がありません。
また、世界的な円安や関税、人手不足の影響により、素材価格や輸送コストも上昇しています。
これらの要因が重なることで、「いつでも同じ価格・同じ品質で作る」ことが難しくなっています。
ひとまず現在チュモン可能なモデルであるLOAK2-TX01,LOAK2-TX02,TENORAの3種類はこれまで通りの注文方式をとりますが、TENORAに関しては在庫限りで終了(ドライバーの製造が終了)であり、TX01とTX02もいつまで継続して販売できるかという感じです。
3. 少量ずつ確実に作るという選択
こうした状況の中で、ROXA-S100は「少量ごとに確実に仕上げる」という方法を取りました。
一度に決まった数をまとめて製作することで、
・品質の安定化
・原価のコントロール
・無駄な在庫を持たない
といったメリットを実現しています。
結果として、価格をこれまでより抑えつつも、634EARSらしい音づくりと品質を維持することが可能になりました。
とはいえ、この方式を選んだ背景から、1stロットは作れても2ndロットからはもう作れない可能性がある状況であることは間違いありません。
4. 価格を抑えるための工夫
この新しい販売方式を採用したことで、常に限定販売という方式をとらざるを得ないデメリットはありますが、必要分だけの部品だけを調達できるなどの費用面のメリットもあることから手に取りやすい価格(28,900JPY)で提供できるようになりました。さらに、今回は1stロットに限り送料無料としています。
価格を抑える工夫として、ロット数分の部品の個数を一度にまとめて制作するように3Dデータや部品類の調達フローを作っています。

5. おわりに
段階的な受注生産により、ほしい人が欲しいタイミングで買うことができなくなるというデメリットがあり、これは634EARSとしても売り上げをロスにもつながるマイナス面もあります。
しかし、この方法によって「確かな品質を維持しながら、適正な価格で提供する」ことができます。
ぜひこの新しい生産体制の中で生まれるROXA-S100を手にとっていただければ幸いです。
特にこのROXA-S100はステンレスと樹脂筐体というフラッグシップモデルから見ると格下の素材というイメージがありますが、実際の音質については上位モデルと遜色ないと個人的には感じております。音の反応の速さや収束の速さ、響きの豊かさなど欲を言えば上位モデルのほうが間違いなく格上ではありますが、帯域バランスや音の個性は634EARSそのものであり、旧MIROAK-IIを確実に上回るモデルでありながら価格は大幅に抑えることができています。
634EARSのイヤホンが気になっている方は、まずこのモデルを手に取っていただき、そこでさらに上の音を求める場合にだけTXシリーズなど上位のモデルに買い替えるを検討する流れで楽しんでいただければと思います。
また、すでにフラッグシップモデルを手にしている方にとっても、ROXA-S100はより気軽に使用できるイヤホンとしてフラッグシップモデルの代わりになりえると思います。実際に装着感などはあたらな筐体設計のROXA-S100のほうが良いと思います。気になる方は是非チェックしてみてください。

