LOAK2リニューアルにおいて最も大きな変更となったLOAK-PROTOTYPEからLOAK2-TXへのリニューアルについて、変更点や音について、また買い替える場合について解説します。
チタンの3Dプリント筐体)
LOAK2-TXがLOAK-PROROTYPEから変更となったのはボディ筐体です。同じ3Dプリントですが制作元を日本国内に切り替えてより高性能で完成度の高いものとなりました。
PROTOTYPEのボディ筐体は価格を抑えるため海外で出力していましたが、3Dプリントの特性ゆえCNC切削などに比べて精度が悪く寸法の微妙な違いや誤差が多く、さらに積層痕にも個体差やムラがあり実際に100個出力しても50個しか使えないような状態でした。写真ではわかりにくいですが、簡単にいえばPROTOTYPEの3Dプリントは正円ではなく少し歪んでいます。
Left : TX (JAPAN)
Right : PROTOTYPE
LOAK2-TXの3Dプリントはあまり研磨をせず表面の凹凸をテクスチャとして残したままにしています。そのほうが研磨による寸法の誤差がないからです。そのため少しアンティークのような風合いがあります。日本の高性能な3Dプリント技術により寸法の狂いが極めて少なく、筐体制作過程でのロスはほとんどありません。PROTOTYPEのチタン3Dプリント筐体に比べて価格は5倍近く高いのですが、その価値がある品質だと思います。
音の変化)
PROTOTYPE01はTX01となり、PROTOTYPE02はTX02にリニューアルしましたが、もっとも気になるのはPROTOTYPEとLOAK2-TXの音の違いです。
音を測定し何度も試聴を繰り返しましたが、実際にはほとんど音の違いはありません。しかし、わずかに違いがあるのも事実です。 旧PROTOTYPEのほうがエッジが強く音の粒立ちがハッキリしている印象があり、TXのほうが音の繋がりがよく滑らかな印象です。これは聴き比べてやっとわかるかな?という程度の差です。
3Dプリントの出力先が変わったことにより、出力された3Dプリントに硬さの違いがあり、それが音の僅かな違いとなっていると思われます。新しいLOAK2-TXの3Dプリント筐体はより切削のチタンに近い素材の特性を持っています。逆に旧PROTOTYPEはそれより硬いです。硬いほうは歪みにくい(ボディが変形しにくい)ので音の反発が速く鋭い音を出しやすいためエッジが強くでますし、低音がタイトになりやすいです。LOAK2-TXの新しい3Dプリント筐体は一般的なチタンに近い特性でシナりやすいのに強度が強いです。そのため低音はタイトになり過ぎずエッジも強過ぎません。
しかし、この硬さによる音の違いはほとんど見分けることが出来ないレベルの差で、リア筐体バックプレートの木材をローズウッドから黒檀に変えたよりも小さな差だと思います。
なので私の考えでは、LOAK-PROTOTYPEを持っている方は音についてはLOAK2-TXに買い替える必要はないと思います。しかし、あくまでイヤホンとして製品の完成度は明らかにLOAK2-TXのほうがクオリティが高いのでそこをこだわる方は買い替えもアリかもしれません。
PROTOTYPEからTXへの買い替えプラン)
旧LOAK-PROTOTYPEからLOAK2-TXのそれぞれのモデルに買い替えたい場合は、旧LOAK-PROTOTYPEを販売価格の80%の値段で下取りしてLOAK2-TXの価格から割引します。 あとから新しくクオリティの高い同モデルがでたのでこの買い換えプランは特別なものです。
ただし、あくまで先ほども解説したように、音については旧PROTOTYPEからLOAK2-TXに買い替える必要はないと思いますので必要な方のみこのプランをご検討ください。買い替えはあくまで同じ型番のモデル同士に限ります。例えば、PROTOTYPE01からLOAK2-TX01への買い替えはこのプランが適応されますが、PROTOTYPE01からLOAK2-TX02への買い替えについては別モデルとなるので適応されませんのでご注意ください。